2005年05月28日

食べ物の話し(その2)

今日は文字ばかりになってしまったので、庭に咲いたお花の写真を添えることにしましょう。これはブリーディング・ハートと呼ぶ花です。なるほど、ハートが傷ついて血が流れているように見えるではありませんか?

Briedingheart2.JPG

ちょっと脱線するかもしれませんが、少し食べ物の話しをしたいと思います。食べ物は誰にとっても興味あることと思います。海外にいる日本人にとって一番美味しいのは、やはり日本の料理に違いありません。たまに仕事か何かで帰国して友人宅などで夕食などをご馳走になると、理屈ぬきで「やっぱり旨い!」と思うのです。特にお魚、お刺身、赤飯、お餅、味噌汁、お茶漬けなどなど考えるだけで唾が出てきます。まあ、海外はそれだけ日本の味から遠いということでしょう。昨日も書いたとおり、こちらにある食材やアジア食材店などで買ってきた日本の食材を使ってお料理を作ることもできます。しかし、調味料か隠し味か分かりませんが、やはり何か物足りないのです。

当然、日本人だけではなく、どこの国の人たちにとっても同じはずです。きっとこちらに居る他の国から来た人たちも、自国に帰って昔食べていた食べ物を食べると、「旨い!」と思うのでしょう。少し前、ハンガリーとユーゴ付近から来た東欧の人たちのところにしばらく厄介になったことがあり、今でもその人たちと付き合いがありますが、食事に関してはどうもお互いに理解できない部分がありました。彼らの食事はいつもお肉が主体で、ジャガイモ、ロールキャベツなどが中心で、しかも何か知らないスパイスを使います。美味しいことは美味しいのですが、脂っこく、おまけにそのスパイスの香りがどうも口にぴったし来ません。一方、私たちが料理したお醤油味のおかずは、彼らは最初は美味しいといっても、だんだん飽きてくる様子ですし、白いご飯は味がないと感じるようで、バターやお醤油をかけて食べたりしていました。要するに誰にとっても小さい時から食べ慣れた物が一番美味しいということなのでしょう。
では、旨いとか不味いにはまったく共通性がないのかといえば、どうもそうでもないようです。本当に美味しいものだと、どの国の人が食べても旨いと言いますし、不味いものは誰にとっても不味いはずです。ただ、毎日食べるのは慣れたものでなければじきに飽きてくるということなのでしょう。要するに味とは相対的でありながら、ある一定の旨い、不味いの尺度のようなものがあるような気がします。

私は今までイタリアやドイツ、イギリスなど色んな国に行ったことがあるので、いろいろなものを食べる機会がありました。人によってはずいぶんと味にうるさい人がいますが、私の場合は何でも美味しいと思う方なので、どこに行っても何を食べても美味しい美味しいといって食べます。もちろんイタリア料理は今でも好きですし、ドイツでは黒バンとハム、ソーセージ、チーズの味もなかなかと思いました。イギリスの食事は美味しくないと言う人もいますが、私にとってはそれなりに美味しいと思いました。英国の朝食ではごく一般的な、オートミールにミルクと砂糖をかけて食べる習慣は今でも時々守っていますが、私の家族などは、それを変な顔をしてみています。スペイン料理は残念ながら作り方をちゃんとおぼえる暇はありませんでしたが、パエーリアやサングリア、その他魚の料理は大変美味しいものです。その国その国にきっと美味しいものがあるはずです。そしてその土地で食べる地方料理が一番旨いというのが結論です。

なにしろ何でも美味しいといって食べるので、私の妻などは、「あなたがそうだから私は料理が上手くならないのだ」と言います。また、どうも私は味のオンチだと思っているふしがあります。「そんなことはない、ちゃんと旨いものは旨いと思うし、不味いものは不味いと思う」と弁解するのですが、あまり不味いというのを聞いたことがない、というのがその理由です。
ところが一つだけ苦手があります。それはフランス料理です。以前は仕事の都合で、良くお客と高級なフランスレストランに行くこともありました。ところが家に帰ってくると、決まってお腹の具合が悪くなるのです。(フランス料理びいきの方御免なさい。)妻に言わせればそれは私が昔貧しかったので、あまり美味しいものを食べると胃がびっくりしてしまうのだ、ときついことを言うのですが、当たっていない事もないかもま知れません。しかし、待てよ、同じような料理でも、イタリア料理の場合は、どんなに沢山食べてもそんなことは決してないことも見ると、やはりフランス料理のソースが脂っこいとか、何か別の理由から来るのではないかと思うのです。

ところでカナダ人の食生活を横目で見ていると、どうもあまり感心しません。一般的傾向としては、料理にあまり時間をかけませんし、できた物を買って来て食べることが多いようです。何しろ生活の中で食べることにあまり重点が置かれていませんし、美味しく食べるということにそれ程興味がないような気がします。その点イタリア人やスペイン人などとはずいぶん違います。あるカナダ人が日本にやってきた時、その人が言うには、若い人はますます家で料理をしなくなる、日本でも当然もそうだろうというので、議論になりました。そんなことはない、日本では女性にとってお料理ができないというのは、大切な資質が欠けていることと考えられる、と言って反論したのですが、近頃は日本のお店ではお惣菜コーナーが格段と広くなり、家庭の主婦が仕事の帰りなどそれを買っていくのを目にすると、あのカナダ人が言ったことにも一理あったかなと思います。そして「日本人よ、お前もか」、と言いたくなるのです。
しかし変だな、考えてみるとカナダじゃお惣菜コーナーなんてあまりないじゃないか。とすると日本の方が買い食いが多いのか、ともう一度考えてみると、いや、お惣菜はあまり売っていないにしても、やはりピッツァやハンバーグ、フライドチキン、サンドイッチ、中華料理、など持ち帰りができるレストランはいっぱいです。そして味はどこも似たり寄ったりで、これは旨いと太鼓判を押せるようなところはなかなかありません。やはり大量生産になると、味は家庭料理に比べて大分落ちるような気がします。日本のお惣菜には、大量生産でありながら、なんとか家庭料理に近いものを作ろうという努力があるのではないでしょうか。もちろんそこに限界はありますが。今日は少し日本を弁護する立場になったようです。
タグ:料理
posted by ankudo at 09:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 海外生活 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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